ここ最近、日本でも夏になるとジカ熱やデング熱などの感染症のニュースを聞くようになりました。
蚊に刺されやすい赤ちゃんや子供が、そんな感染症にかかってしまったら親としては心配です。
そんな中、赤ちゃんにも大丈夫と言われる虫よけ剤が発売されました。
今回はその虫よけ剤についてご紹介したいっと思います。
虫よけ成分ディートとイカリジン
ジカ熱やテング熱などの蚊やダニが媒介の感染症の話題が出るまえは
日本で認可認されていた虫除け成分はディートだけでした。
成分量も海外では20%、30%という製品が出ている中、日本は最高でも12%という規制でした。
その後、1980年代にドイツで開発された虫よけ成分のイカリジンを
日本では、2015年に初めて金鳥が製剤の製造販売承認を取得しました。
しかし日本の気候が少しずつ変わっていく中
今までの虫よけ成分の量では対応しきれないということで
ディートは濃度30%、イカリジンは濃度15%までと改定されました。
確かな効き目虫よけ成分ディートについて
ディートは第二次世界大戦中、ジャングル戦の軍事用にアメリカ陸軍で開発された成分です。
その後、民間へ広まった虫よけ剤の主成分になります。
直接皮膚や衣類に散布することで虫よけ効果を表しますがその忌避作用の詳細はわかっていません。
ディートは虫よけ剤としてはとても効果的に力を発揮しますが
人によってはアレルギーや肌荒れを起こすことがあり
動物実験で連続的大量摂取により神経毒性が見られたとの報告もあるため
安全性については疑問が残ります。
また合成繊維やプラスチック、塗装などを傷めてしまう場合があります。
そのため赤ちゃんや小さな子供には使用制限が設けられています。
濃度が濃いほど虫よけ効果の持続時間が長くなります。
長時間外出をしなければ濃度の低いものを選んだ方が
皮膚への負担が少ないためおすすめです。
成分量を確認し、用途に合わせて使い分けるといいでしょう。
子供にも安心虫よけ成分イカリジンについて
イカリジンは蚊、ダニ、ブヨなどの触覚に作用して、私たちの肌から発生している二酸化炭素などを察知する能力を鈍らせ、吸血を防ぐ効果があります。
日本でのイカリジンの実績、安全性のデータはまだ少ないですが
多くの世界で愛用されている実績を考えると、安全性の高さが期待できる成分です。
イカリジンの優れている点は
年齢制限なく、小さな子供から使える
確かな虫よけ効果(ディート10%とイカリジン5%が同等の効果があると言われています)
虫よけ特有のニオイがない
服の上からも使える
皮膚への刺激が少ない
などがあげられます。
いいことづくめなようですが問題点もあります。
それは
イカリジンの効果が認められるのは、蚊やブヨ、アブ、マダニの4種類だけということです。
ディートでは更にノミやイエダニ、トコジラミ、サシバエに効果があります。
この点が、ディートと比べた時のイカリジンの劣っている点と言えるでしょう。
まとめ
ブラジルで蚊が媒介する感染症ジカ熱が流行し
脳の発育が不十分で知能や運動機能に障害が出る
「小頭症」の新生児が急増している。
というニュースが流れていました。
これは妊婦のジカ熱感染症が胎児に影響していると考えられています。
日本も年々そういった媒介する蚊が増えてくる可能性があります。
妊婦の方は蚊がいるようなところには近寄らなず
外出時は常に虫よけ対策をしっかりしてくださいね。