いざ甲状腺の手術を決めたけど、仕事をしていたり学校に通っていたり
何かしら社会とかかわっている人は社会復帰について不安ですよね。
また子育て中の方も子供のお世話ができるかどうか不安だと思います。
手術後はどんな風に過ごすことになるのでしょうか。
甲状腺手術後の仕事復帰はどのくらい?術後の体調について
甲状腺の手術の入院期間はどの手術法を選ぶか、その規模によっても変わってきます。
一般的には術後1週間ほどで退院できます。
手術後3時間以上経過するとゆっくりなら歩くことができ、回復の早い人は翌日には階段の上り下りができます。
2~3日で入浴も可能になることがほとんどです。
2~3週間で軽い運動をすることも可能になります。
私は術後1週間経って、体力をつけるために1時間のウォーキングをしていました。
手術をする位置が喉にあることから、術後の食事への不安があるかもしれませんが
痛みがあるのは数日です。
術後は、やはり唾をのむと痛みますので流動食になります。
痛みがあると言っても扁桃腺が腫れたことのある方ならわかると思うのですが
その時に食べ物を飲み込むと痛いですよね。そんな感じです。
それもその翌日には痛みはだいぶ引いていますので普通食になります。
特に制限もありません。
学校や職場の復帰は、術後全身症状がなければ1~2週間がほとんどです。
手術に時間がかかった場合や、術後に全身症状が出てしまった場合は
復帰までにもう少し時間がかかります。
甲状腺悪性腫瘍で一番気になるのが再発だと思うのですが
ほとんどの悪性腫瘍が治療しやすいと言っても稀に再発することがあります。
しかし再発しても再手術が行えるため、再発していない患者と比べても
生存率は同じです。
しかし再発などは早期発見が大切なため術後は1年~1年半ごとに定期検査をする必要があります。
甲状腺手術後の合併症のリスクについて
甲状腺の手術は切除する部位が小さいため、それほど合併症が発生しやすいわけではありません。
しかし手術をすれば合併症になる確率はあります。
甲状腺の手術で起きやすい合併症は声帯のまひや副甲状腺機能低下症があります。
声帯のまひは、手術の際に甲状腺の後ろを走っている反回神経を傷つけてしまうことで起きます。
この神経を傷つけてしまうと声がしゃがれたり、声が出にくくなったり、呼吸が苦しくなるなどの症状が現れます。
また手術の際に、副甲状腺も切除しなければならなかった場合
テタニー発作というものが出ます。
こちらは血液の中のカルシウム濃度がが低くなってしまい手足や口の周りにしびれや、けいれんを起こすものです。
私も手術後2日目くらいで口の周りに少しけいれんのようなものがあったのですが
どうやら術後の疲れからくるものでした。
この話を聞いていたので少し副甲状腺は取ってないはずと分かっていても怖かったです。
こういった合併症の確率を低くするには
早期発見で初期の段階、腫瘍が小さいうちに手術をすることが大切なんですね。
甲状腺切除の手術後の食事はどうしたらいいの?
甲状腺の病気ではそれほど食事に気をつかう必要はありません。
手術後甲状腺ホルモンが不足した状態であれば、代謝が低くなり太りやすくなりますので
摂取カロリーは控えめにした方がよさそうです。
炭酸飲料や、お菓子などの食べすぎには注意してください。
基本は1日3回のバランスの良い食生活になります。
甲状腺ホルモンの材料となるヨウ素ですが必要以上に取る必要はありません。
ヨウ素はわかめや昆布などの海藻類に多く含まれますが、日本人の食生活であれば自然に十分な量を摂取しています。
逆にヨウ素を過剰にとりすぎることで甲状腺機能を悪くしてしまう可能性があります。
ただキャベツやブロッコリー、かぶなどのアブラナ科、マメ科の植物にはゴイトロゲンという物質が含まれています。
このゴイトロゲンは甲状腺ホルモンの材料になるヨウ素の取り込みを邪魔し、甲状腺腫を誘発してしまいます。
普段の食事では大丈夫ですが、大量に毎日とるのは控えたほうがいいでしょう。
ゴイトロゲンを含む食べ物
キャベツ、芽キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、かぶ、納豆などの大豆食品など
まとめ
女性の方に多い甲状腺の病気です。
遺伝も関係するため子供の将来についても心配ですね。
そちらについては近々ご紹介したいと思います。